「これも自分と認めざるをえない展」の開催を機に、
テーマである「属性」の書籍を著しました。
展覧会の図録としても会場では置かれますが、
会場で展示できなかった作品やワークショップ、対談や、ある短編小説まで収録してあり、属性をめぐる幅広くも深い考察に溢れています。
属性と自分の存在、さらに自分と世界との関係について知りたい方には是非、
読んでいただきたく思います。
この書籍で、新しく属性という観点から見た作家としては、ソフィ・カルやボルタンスキー。そして、脳科学研究者の入來篤志さんとの「属性と人間性の関係」をテーマにした対談、爆笑問題の太田光さんとの「属性と自分との距離」をテーマにした対談があります。
どれも、非常に面白いです。(太田さんは、この展覧会とこの対談で、一層元気にラディカルになったようです。)
そして、なんと、装幀は中島英樹さん。個人的には、装幀家・中島英樹の最高傑作ではと思っています。出来映えも素晴らしいのですが、中島さんと作っていく過程が本当に緊張感のある面白いものでした。中島さん、そして中島デザインの古谷さん、求龍堂の三宅さん、21_21の田中さん、本当にありがとう。
撮影は、東京芸大・映像研究科の博士課程に在籍している写真家・田村友一郎を抜擢し、芸大で展覧会を作っていく過程から会場の写真までを撮影してもらいました。素晴らしい写真ばかりで将来が楽しみです。
展覧会の開催から、一ヶ月以上が過ぎてしまい、甚だ遅くはありますが、図録としても、書籍としても、かなり意味深い一冊となりました。
大型書店、amazonなどでも手に入れることが可能なので、興味がある方は、是非どうぞ。
佐藤 雅彦
「属性 ーAttributeー」
出版社:求龍堂
著者 :佐藤雅彦
アートディレクション&デザイン:中島英樹
デザイン:古谷哲朗(中島デザイン)
写真 :田村友一郎
編集 :田中みゆき
編集コーディネイト:三宅奈穂美(求龍堂)
言語 :日本語・英語
価格 :2,300円(税抜)
Amazon.co.jp
表紙の水色は、青空の写真。
裏を返すと表4には、なんと穴が!
(カバーをはずしてさわってみてください。)