2018.02.21

埼玉県の高校に勤める学校司書(私学の専任司書教諭も)の方々が、 一年に一回、高校生に読ませたい本の投票を行います。
そのランキングの9位に「新しい分かり方」が選ばれました。
埼玉県の広範囲の書店や図書館でフェアが行われています。
この機会に、「新しい分かり方」を高校生の皆さんに、
手にとっていただきたいと思います。

人間の興味深い認知能力やそれを引き出すメディアデザインや表現制作の面白さを知っていただけたらと思います。

埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2017

2018年2月16日 佐藤 雅彦


新しい分かり方(amazon)

2018.02.16

かなり長いこと品切れ状態が続いていたヘンテコノミクスは、
amazonでも長い間、定常的に在庫切れが続いていました。
しかし4版の重版がようやく出来され、
今、amazonでも購入ができるようになりました。

本当に、お待たせいたしました。

ヘンテコノミクスに描かれた、
不合理だけど腑に落ちてしまう人間の行動の不思議さを是非、お楽しみください。

2018年2月16日 佐藤 雅彦


ヘンテコノミクス(amazon)

2018.02.13

実際の町の書店でもweb書店でも
品切れ状態が、長く続いていたヘンテコノミクスですが、
2月13日にやっと重版が出来上がりました。

インクも盛り盛りで
読みやすく、かつ、かわいらしく
出来上がりました。

早いところでは、13日から置かれると思います。
Amazonの在庫に反映されるのは、まだ数日かかるかもしれませんが、
ともかくも、念願の重版です。
在庫なしの表示にがっかりされたみなさん、
もう、これで、しばしの間は大丈夫だと思います。

これで、私も友人たちから
文句を言われなくなります。

佐藤 雅彦

2018.01.20

小説家の高橋源一郎さんが、ご自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で
私、佐藤雅彦の拙著「考えの整頓」を取り上げてくれていて、
それがとても面白くて、興味深く聴き入ってしまったので、
みなさんにもお知らせし、聴いてもらおうと思いました。

ラジオ局は、NHKラジオ第1で、
番組名は、「すっぴん」です。
その中のコーナー「源ちゃんのゲンダイ国語」で
取り上げてくれています。

その放送は、1月19日(金)にあったのですが、
下記のURLのらじる★らじるで、
聴き逃し番組をなんと聴けるのです。
簡単に聴けますので、行ってみてください。
番組が始まって、27分半くらいのところから
「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーが始まり、
「考えの整頓」の話が出てきます。

http://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=2295_17
(聴き逃し配信は終了しました)

高橋さんの語り口で聴く「考えの整頓」は、元の文章よりも
何か伝わるものが多く、しかも深く、しかも新鮮でとても感激しました。
すごく、この本を読みたくなり、実は、番組が終わったあと、
たまらず本棚に駆け寄り、「考えの整頓」を取り出し、
読み出した次第であります。
著者である私に、ここまでさせるとは「源ちゃんのゲンダイ国語」
畏るべしでしです。
高橋さんのお相手役の藤井彩子アナウンサーも、飾らない人柄が
聴く人の気持ちを明るくさせてくれて、そこもこの番組の魅力です。

では、みなさん、是非、お聴きください。

2018年1月20日 考えの整頓 著者 佐藤 雅彦

尚、この聴き逃し放送は、1月26日(金)午後6時までですので、
聴き逃し放送を聴き逃さないように。

書籍『考えの整頓』

「考えの整頓」(暮しの手帖社)
ネット書店 honto
紀伊国屋書店

2017.11.15

私たちは、毎日、気づかぬ内に、ヘンテコとも言える経済的な行動や思考をしています。
例えば、送料が無料になるからと言って、帳尻合わせに、余分な商品とかの購入をついつい検討していたりしてませんか。
例えば、スーパーで野菜やお肉を買う時には、いつも1円単位の値引きに敏感に反応している方でも、海外旅行のツアーや車を選ぶ際に、その10倍もの値引き(30円,40円引きとか)を示されたとしても、飛びつくことはしないし、むしろ、妙な気持ちになりますよね。
例えば、親戚のおじさんから、今日、1万円あげようか、それとも来年の今日だったら1万1千円にするけどどうか、と問われたら、どうでしょうか。ほとんどの人は、今日の1万円を貰っておくと思います。でも、合理的に考えれば、1年後に1万1千円って、今どき、極端に高い利率です。
このように、「経済的合理性」という観点から立つと、私たちの行動の多くは、「理に合わない振る舞い」と言わざるを得ません。
しかし、それが我々なのです。

ヘンテコノミクス

この11月、私は、一冊の行動経済学をテーマにした漫画を出します。
私たちが取っている非合理とも言える経済行動をモチーフに、新しい漫画表現を作り出したかったのです。
二人の同志とともに作り上げたその本の冒頭に、私は次の文章を掲げました。

人は、なぜそれを買うのか。
安いから、質がいいから。
そんなまっとうな理由だけで、人は行動しない。
そこには、より人間的で、深い原理が横たわっている。
この本には、その原理が描かれている。
漫画という娯楽の形を借りながら。

同志の一人、菅俊一は、表現研究者で多摩美で教えている身ですが、慶應義塾大学の佐藤雅彦研究生の卒業生で、数年前に一緒に「差分」という書籍を作りました。世の中の見方も表現への関わり方もとてもユニークで興味深い研究を続けています。
もう一人の同志の高橋秀明(しゅうめい)さんとは、もう25年以上も一緒に、ある表現を作ってきました。私は、この本で、世の中に素晴らしい才能をふたつ提示できたわけです。二人とのドラマティックないきさつは、この本のあとがきに記しました。
(ただし、このあとがきは、漫画を読んでから読まないといけない構造になっているので、漫画を楽しんでから、読んでみてください。)

書籍「ヘンテコノミクス」は、昨年の4月から一年間、雑誌BRUTUSに連載していた23本の漫画が主体となっていますが、今回、書籍化に際して、新しい漫画もたくさん作りました。新しい読み物もたくさん書きました。どれも、凄い面白さを持っていると思います。 是非、ご期待ください。

2017年11月
東京藝術大学 大学院映像研究科
佐藤 雅彦


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ヘンテコノミクス/目次 (抜粋)

第1話「塀のらくがき」の巻
――アンダーマイニング効果
報酬が動機を阻害する

第2話「安売り合戦」の巻
――感応度逓減性
母数によって変わる価値

第3話「スーパーおしの」の巻
――フレーミング効果
枠組みを変えると価値が変わる
  
第4話[保母さんの名案]の巻
――社会を成立させているのは、モラルかお金か
罰金による罪の意識の軽減

第5話「心の会計」の巻
――メンタル・アカウンティング
心の中で、お金の価値を計算する

第6話「はじめての背徳」の巻
――アンカリング効果
基準が判断に影響を及ぼす

第7話「       」の巻 ※
――代表性ヒューリスティック
私たちはイメージに囚われる
※「 」の中は、ある理由から空白になっています。

第8話「欲しいけど買えない」の巻
――おとり効果
選択肢を生み出すことで、市民権を得る


………

第21話「無料の誘惑作戦」の巻
――無料による選好の逆転
「タダ」が判断を狂わせる

第22話「秘伝のタレ入り特製ラーメン」の巻
――プラセボ効果
信じ込むことで、感覚さえも変えてしまう

第23話「脳裏に浮かぶ一本道」の巻
――双曲割引
自分との距離が遠ければ、差を感じない


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行動経済学まんが 「ヘンテコノミクス」

原作:佐藤雅彦 + 菅俊一
画 :高橋秀明
出版社:マガジンハウス
発行日:2017年11月16日
定価:1500円(税別)

amazon
honto
紀伊国屋書店

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